▼目次
1. 親知らずは何歳から何歳までに生える?年齢の目安と個人差
2. 親知らずが生える前兆でよくある症状と変化
3. 親知らずが30代以降に生える可能性はある?
4. 親知らずが生えた後のトラブル予防のポイント
親知らずがまだ生えていない人の中には、「何歳までに生えるの?」「今の痛みは生え始めのサイン?」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
親知らずの存在に気づかないまま過ごしている人もいれば、突然の痛みや腫れに戸惑う人も少なくありません。今回は、親知らずが生える時期や前兆となる症状、トラブル予防のポイントについて、詳しく解説します。
親知らずは、永久歯の中でも最後に生えてくる奥歯で、多くの人が10代後半から20代前半にかけて生えてきます。ただし、その時期や生え方には個人差が大きく、必ずしも決まったパターンがあるわけではありません。以下に、親知らずが生えるタイミングについて解説します。
①生え始める年齢の目安
親知らずは、一般的に17歳〜25歳頃に生えてくることが多いです。この時期は親元を離れて生活を始める人も多く、「親の知らぬ間に生えてくる歯」として、親知らずという名前がついたともいわれています。
②早く生えるケース
ごく一部の人では、15歳頃から親知らずが生え始めることがあります。親知らずが早めに生えても、他の永久歯との成長バランスが整っていれば、特に問題ないことがほとんどです。
③遅く生えるケース
まれに30歳を過ぎてから生えるケースもあり、実際に30代で初めて違和感を覚えて親知らずの存在に気づく人もいます。年齢が上がるほど歯ぐきや骨が硬くなり、痛みや腫れが強くなる傾向もあるため注意が必要です。
④生えない人もいる
親知らずは、必ずしも全員が4本そろって生えるとは限りません。もともと存在しない場合もあれば、顎の骨に埋まったまま生えないケースもあります。
⑤遺伝や顎の大きさとの関係
親知らずの生え方や本数は、遺伝や顎の大きさと深く関係しています。特に顎が小さいと、親知らずが生えるスペースが十分に確保できず、横向きや斜めに生える「水平埋伏歯」になるリスクが高まることがあります。
⑥定期的なレントゲン確認が大切
親知らずは歯ぐきの下でゆっくりと成長するため、症状がなくてもレントゲンでの確認が必要です。特に10代後半から20代前半には、一度歯医者でチェックを受けることが推奨されます。
2. 親知らずが生える前兆でよくある症状と変化
親知らずが生え始めると、さまざまな前兆が現れることがあります。痛みが出る前に気づけるサインを知っておくことで、早めの対処につなげることができるかもしれません。以下に、親知らずが生える前兆について解説します。
①歯ぐきの奥の腫れや盛り上がり
最も多い初期症状が、奥歯の後ろの歯ぐきの腫れです。歯が歯ぐきを押し上げるため、違和感やぷっくりとした膨らみを感じることがあります。
②奥歯に違和感がある
親知らずが動き始めると、奥歯の裏側や頬の内側に「何かが当たる感じ」や「ムズムズとした違和感」を感じることがあります。
③歯ぐきの出血や軽い痛み
歯ぐきが炎症を起こすことで、軽い痛みや出血が見られることもあります。この状態を「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼び、初期の親知らずトラブルの一つです。
④口が開けづらくなる
炎症が進行すると、顎周りにまで影響が出て、口を大きく開けるのがつらくなることがあります。これは顎関節の動きが制限されるためで、早期の受診が必要です。
⑤食べ物が詰まりやすい
親知らず周辺の歯ぐきと歯の間に隙間ができ、そこに食べ物が詰まりやすくなることもあります。清掃が行き届かないと、むし歯や歯周病のリスクも高まる可能性があります。
⑥頭痛や耳の違和感
親知らずの痛みは、頭痛や耳の奥の違和感として現れることもあります。一見すると関係なさそうな症状でも、実は親知らずが原因となっている場合があります。
こうしたサインが見られた場合は、早めに歯医者を受診し、親知らずの状態を確認してもらうことが大切です。
3. 親知らずが30代以降に生える可能性はある?
親知らずは通常10代後半〜20代前半に生えるといわれていますが、中には30代や40代で生えてくる人もいます。この場合、顎の骨がすでに硬くなっているため、歯が生えてくる際に痛みや腫れが強くなることがあります。一方で、親知らずが全く生えてこないケースもあります。以下に、親知らずが生えてこない主な理由について解説します。
①親知らずが埋まったまま生えてこない「埋伏智歯」
親知らずが歯ぐきや顎の骨に埋まったまま、一生出てこないこともあります。これを「埋伏智歯(まいふくちし)」といい、レントゲン撮影をしないと確認できないケースが多く見られます。
②親知らずがもともと存在しない場合も
近年、親知らずがもともと存在しない人の割合が増えているといわれています。これは、食生活の変化により顎のスペースが狭くなったことで、親知らずが不要になってきているためとも考えられています。
③歯の位置がずれている・変な方向に生えている
親知らずが真っ直ぐに生えず、横や斜めに向かっている場合もあります。このようなケースでは、歯ぐきの中で止まったままになり、症状が出るまで気づかないこともあります。
④レントゲンによる定期確認が必要
30代以降でも、親知らずが痛みや違和感の原因となることがあります。年齢に関係なく、気になる症状があれば歯医者でレントゲン検査を受け、歯の状態を確認することが大切です。
⑤無症状でも注意が必要
「今は痛みがないから大丈夫」と思っていても、埋伏している親知らずが手前の歯に影響を与えていることがあります。むし歯や歯周病のリスクになることもあるため、放置せず歯科医師に相談することをおすすめします。
4. 親知らずが生えた後のトラブル予防のポイント
親知らずが生えた後は、そのまま放置してよいケースと、抜歯を検討した方がよいケースがあります。正しい対処とケアを行うことで、将来的なトラブルを防ぐことが期待できます。以下に、親知らずが生えた後に注意したいトラブルの予防ポイントについて詳しく解説します。
①噛み合わせに問題がなければ経過観察の可能性も
親知らずが上下の歯としっかり噛み合っていて、歯磨きもしやすい状態であれば、無理に抜かなくても問題ないこともあります。ただし、歯科医師による定期的なチェックが不可欠です。
②智歯周囲炎を繰り返す場合は抜歯を検討
親知らずの周囲に炎症を繰り返すようであれば、抜歯が必要となるケースもあります。放置すると、周囲の歯にも悪影響を及ぼす可能性があるため、慎重な判断が求められます。
③痛みや腫れが強いときはすぐに受診
痛みや腫れが急に強くなった場合には、自己判断せずに歯医者を受診することが重要です。症状によっては、抗生物質の投与や抜歯が必要になることもあります。
④手前の歯を圧迫している場合は注意
親知らずが手前の歯(第二大臼歯)を押すように生えている場合、噛み合わせの乱れや歯並びへの影響が出ることがあります。将来的な歯並びに影響を与える可能性もあるため、早めの判断が必要です。
⑤定期検診での経過観察を習慣に
親知らずが生えている人も埋まっている人も、半年から1年に一度の定期検診で状態を確認することで、大きなトラブルを未然に防ぐことが期待できます。
名古屋市守山区の歯医者「おばた歯科・矯正歯科」では、親知らずに関する様々なご相談・診断・抜歯治療に対応しています。
当院では、口腔外科を専門とする歯科医師が院内に常勤しているため、幅広い親知らずの治療を院内で対応いたします。
抜歯が必要なケースから、経過観察が適しているケースまで、精密な診査を通じて、患者さん一人ひとりに合わせた治療をご提案いたします。
<おばた歯科・矯正歯科の親知らず抜歯治療>
①CT完備の精密診断
親知らずの状態を正確に把握するために、レントゲンに加え歯科用CTを完備しています。
安全性と精度を重視した治療のため、歯科用CTで歯の向きや深さ、神経との距離を三次元で確認します。抜歯の必要性やリスクについても、わかりやすい画像を使って丁寧にご説明いたします。
②痛みに配慮した抜歯処置
抜歯が必要と判断された場合には、表面麻酔+局所麻酔を組み合わせて、できるだけ痛みを抑えた処置を行います。リラックスできる環境づくりにも配慮し、痛みへの不安が強い方も安心して治療を受けていただけるよう心がけています。
③専門医による院内対応
親知らずが骨の深くに埋まっていたり、神経に近いなどの難症例に対しても、口腔外科の専門知識を持つ院内医師が対応します。
基本的には外部への紹介に頼らず院内で一貫して対応することで、スムーズな親知らず抜歯治療体制を整えています(症状などによっては大学病院等へご紹介をするケースもございます)。
親知らずは将来の歯列や口腔内環境にも関わる重要な歯のひとつです。当院では、精密な診断と丁寧なご説明を通して、一人ひとりに合わせた親知らず治療プランをご提案いたします。
親知らずは、生える時期や本数、生え方に個人差があり、30代以降に生えてくることもあれば、一生生えないこともあります。
大切なのは、自分の親知らずの状態を正しく把握し、必要に応じて早めに歯科医師に相談することです。
名古屋市守山区周辺で親知らずにお悩みの方は、おばた歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。
監修:医療法人社団 躍心会 理事長 鬼頭 広章
所属学会
国際インプラント学会 ICOI Fellow
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本顎咬合学会 会員
日本デジタル矯正歯科学会 会員
日本臨床歯科学会 SJCD 会員
MID-G 理事
名古屋臨床咬合研究会 NOAH 理事
K-Project 会員
取得資格
USC(南カリフォルニア大学)JAPANProgram 卒業
東京SJCDレギュラーコース修了
OSG(矯正アレキサンダータイポドントコース)修了
ITIインプラントコース ベーシック、アドバンス修了
エキスパートハンズオンCAMLOGコース修了
NOBEL BIOCAREサティフィケート多数取得
インビザライン矯正 ベーシックコース修了
5D アドバンスコース修了
2017年 MID-Gレギュラーコース、マニュアルコース受講
矯正LASコース受講
歯周形成外科マイクロアドバンスコース受講
CSTPC受講
2021年 ODGC (矯正診断コース)修了
アライナーオルソドンティクス6デイズコース
明海大学国際インプラント学会認定コース
ハーバード大学歯学部日本CEコース
認定医
日本デジタル矯正歯科学会
日本顎咬合学会